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ルックスでも人気沸騰のミニベロ

最近街中でも良く見かけるようになったタイヤの小さな自転車、通称「ミニベロ」。
かわいらしい見た目で女性からも人気が上がっていますが、実は実用的で機能的な自転車でもあります。
とくにドロップハンドルを装備したものはサイクリングイベントでも見かけるようになり、ロードバイクユーザーの二代目としても人気を得ています。
今回はそんなミニベロのいろはをご紹介します。

ミニベロとは

ミニベロとはタイヤの小さいタイヤの自転車のことで、主に16~20インチのタイヤを装備しています。
それ以外にこれといった定義はなく、幅広いラインナップが用意されています。
ママチャリに近いパーツ構成のものも多いですが、ロードバイクのようにドロップハンドルを装備したモデルもあります。
小径車は折りたたみ自転車のイメージがありますが、かならずしも折りたためるわけではありません。最近では折りたたみ機能がないミニベロが増えています。
タイヤの小さい自転車に「BMX」がありますが基本的に別物で、多くのパーツが流用できません。

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ミニベロのデメリット

いきなりデメリットですが、ミニベロではデメリットが先にたったほうがメリットがわかりやすそうなのであえて先に書かせていただきます。

スピードが出しにくい

ミニベロは20インチ、ロードバイクは700cです。
イメージで比較するとこれぐらい違います。
実際の外径はタイヤの太さによって変わるのでおおよそですが、
・20インチ=約550mm
・700c=約660mm
と、直径で10cm以上の違いがあります。

タイヤの直径が違うと、一回転したときに進む距離が変わります。
・20インチ=約170cm
・700c=約200cm
つまりタイヤ径が小さいと進む距離が短く、スピードが出しにくいということになります。
実際にペダルを漕いで進む場合はギア比も関係してきます。

長距離が苦手

これもタイヤ径の問題ですが、仮に同じギア比で比べた場合、よりタイヤを回転させなければいけないミニベロはその分たくさんペダルを回す必要があります。
ギアやタイヤ周りの軽さもあるので、数値的に比較したときのようにぴったり15%疲れやすいというわけではありませんが、ペダルを回す回数は間違いなく増えてきます。
ただし漕ぎ方にもひとそれぞれ癖があるので、ミニベロに合った漕ぎ方をできるならそこまでのデメリットではなくなります。

操作感が違う

タイヤの径が小さいと、その分接地面積が増えグリップも上がるので、わずかですがコーナーは急角度で曲がるイメージになります。
特に高速巡航だとハンドルを切った分ブレーキがかかることにもなるので、操作性に違和感を覚えるでしょう。
またスポーツモデルの場合、若干ですが700cの自転車に比べるとタイヤが前に出ているので、ライダーが遠心力を感じやすいように思います。

段差が苦手

オフロードが苦手なのはタイヤの太さとサスペンションなどに左右されますが、たとえば車道から歩道に乗り上げるような段差はタイヤ径が小さいと不利になります。
実際自転車は車道が基本なのでそういったシーンはありませんが、くぼんでしまっている排水溝や側溝など車道にも段差はあります。
そういった部分を乗り越えようとすると、大きいタイヤよりもブレーキがかかり、最悪上りきれずに止まって落車ということも起こりえます。

ミニベロのメリット

デメリットを羅列したので魅力のない自転車に見えてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
デメリットを裏返したメリットがたくさんあります。

漕ぎ出しが軽く早い

トップスピードで比べると劣るミニベロですが、スタート時にはメリットがあります。
タイヤ径が小さいと、停止した状態からのスタートが軽く、楽に走り出すことができます。
ロードバイクなどのタイヤ径が大きい自転車と同じギア比で比べると歴然の差があります。
つまり、市街地など信号で止まるようなシチュエーションではミニベロの方が快適なのです。
また漕ぎ出し以外でも、タイヤ径が小さければその分ホイール、タイヤが軽くなるので、低速巡航なら漕ぐのが楽になります。

車体が小さい

自転車の全長はタイヤで決まるので、そのタイヤが小さければ全長が短くなります。
700cと20インチでは約10cm違い、前後なら20cm違うと思いがちですが、ホイールベースはミニベロのほうが長い場合が多いのでこの限りではありません。
実際、GIANTのIDIOM(20インチ)とCONTEND(700c)で後輪のハブ部分を合わせて比較すると、前輪のタイヤの軸が数センチですが前に出ているのがわかりますね。
それでも全長はミニベロの方が短くなっています。
※ホイールベースはモデルによって変わるので、比較対象によってはほぼ同じになる場合もあります。
いずれにせよ全長は短くなるので、収納スペースはコンパクトで済みますね。

ミニベロは輪行が楽という評判もありますが、実際には輪行はタイヤを外してパッキングするので、折りたたみできないモデルだとロードバイクとそう大差ありません。
ただし、ミニベロはハンドルだけ折りたたみできたり、フレームを真っ二つに折りたたみできるものもあるので楽なことも多いです。

坂に強い

漕ぎ出しが落なのはタイヤを回すのに必要なパワーが少ないからですが、これは漕ぎ出しだけでなく坂道にも有効です。
大きいタイヤに比べると力が伝えやすい分、坂道は比較的楽に登ることができます。

ただし、坂道を長距離登る「ヒルクライム」のような楽しみ方においては別です。
坂道を登るときに体力を消費しにくいのは事実ですが、ミニベロは多くタイヤを回す必要があるので長い距離となると当然疲れます。
また高さがないのでバランスが取りにくく、立ち漕ぎ(ダンシング)がしにくいので、ヒルクライムには向きません。

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ミニベロのおすすめメーカー

ミニベロは少し需要が特殊でマニアックなので、実用車では種類を増やしていますがスポーツ自転車メーカーではラインナップを減らしています。
今回はミニベロのラインナップがあるスポーツ自転車メーカーと、代表的なモデル紹介します。
当サイトは、基本的には管理人が試乗したもの、もしくは購入したものを中心に紹介するのを信条にしていますが、今回は試乗したことのないものも紹介しますのであしからず。

GIANT

GIANTはコスパが評判のメーカーです。
ミニベロに関しては多くは販売していませんが、「IDIOM」シリーズはスポーツ自転車ユーザーからすれば一度は聞いたことのあるミニベロでしょう。

IDIOM 0


引用元: 2018 Giant Bicycle
ロードバイクと同じドロップハンドル付きモデルで、コンポもロードバイクのものを流用しています。
税別125,000円とエントリーグレードのロードバイクと同等ですが、Tiagraのグループセットやカーボンフォークなど、パーツ構成を見れば十分安いモデルと言えます。
特にミニベロ用フォークは流通量が少ないので、最初からカーボンフォークのモデルをおすすめします。
乗った感覚は見た目に反してスポーティで、ロードバイクに近づけたイメージを持ちました。
IDIOMシリーズには、フラットハンドルの「IDIOM 1」「IDIOM 2」もあります。

Bianchi

ビアンキは特に高性能なカーボンロードが人気のメーカーで、またおしゃれさも人気です。
ビアンキが打ち出すミニベロも、本国イタリアになじむようなおしゃれさ全開のモデルです。


引用元: Bianchi|CITY|Minivelo-10
見ての通り、スポーツモデルではなく実用車に近い構成です。
カラーリングもおしゃれで、サドルはレザー調とこだわっていますね。
見た目のよさもミニベロのメリットです。
価格は税別95,000円とちょっとお高め。

LOUIS GARNEAU(ルイガノ)

ルイガノは高コスパで特に低価格のモデルが人気なメーカーです。
スポーツモデルにも力を入れていますが、シティサイクルも多くのラインナップを持っています。

LGS-X8.0


引用元: 2018 LOUIS GARNEAU
ドロップハンドルを装備したスポーツモデルのDNAを持ちながら、金属製の泥除け標準装備など実用車らしさも持ち合わせています。
重量も10.7kgとまずまずで、税別85,000円と安価なのも嬉しいモデルです。
正規代理店は日本全国に店舗を構えるあさひが担っているので、流通的にも入手しやすいのもメリットです。

まとめ:楽しむならミニベロ!

性能的にはロードバイクにかなわないミニベロですが、自転車全てを性能で計らなければならないわけではありません。
「楽しむ」という点においては、気軽に乗れて見た目もかわいいミニベロにも十分価値があります。
今回紹介したメーカー以外にも、ミニベロとしての性能を追求したメーカーや、実用性を上げたメーカー、折りたたみに特化したメーカーなどがあります。
ちょっとでもミニベロに興味を持った方は、ぜひ詳しく調べてみてくださいね。