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アジアのトップメーカーGIANT(ジャイアント)

現在の自転車業界はアジア、特に中国・台湾を中心に回っていると言われています。
最大の理由は一部を除き生産のほとんどをアジアの工場に頼っているからで、そのなかで発展したメーカーがあります。
その代表的なメーカーが「GIANT(ジャイアント)」で、いまやアジアのトップメーカーとなるまで発展しました。
ロードレースの場でも着実に成績を上げ、その技術力も確たるものとなってきました。
今回はアジアの巨人「GIANT」の評判から、おすすめメーカーまでGIANTユーザーの管理人がご紹介していきます。

GIANTの成り立ちと歴史

GIANTの創設者はキング・リュウ(劉金標)氏で、元々自転車はもとより製造業ですらありませんでした。
リュウ氏は元々うなぎ養殖業者でしたが、1970年台初頭に自然災害で廃業したときに目をつけたのが自転車製造業で、共同出資でGIANT(巨大機械股份有限公司)を立ち上げます。

GIANTの転機となったのはアメリカ「シュウィン」からの製造委託で、高品質なGIANT製の自転車は好評を得て長期的な製造依頼を受けます。
シュウィンの自社工場がストライキで稼動しなかった折には、ほとんどの製造をGIANTに依存したと言われています。
GIANTはその中でも製造技術を磨いていきます。
当時から自社ブランドも展開していましたが、無名のアジアメーカーの自転車では販売数は見込めず、委託製造を請け負いつつブランド名を広めるようになり、ロードレースの中心であるヨーロッパやアメリカ、日本で自社の自転車を展開していきます。

シュウィンはGIANTに共同ブランドの展開を提案しますが実現せず、シュウィンはGIANTと袂を分かつことになりますが、そのときにはすでにGIANTはシュウィンの本国アメリカでも確立したメーカーになるまでに発展していきました。
その後シュウィンは倒産することになります。(現在でも規模を縮小して存在します)

GIANTは1990年代後半に本場ヨーロッパのロードレースに登場します。
フランスのプロチーム「ONCE(オンセ)」に機材提供し、当時としては革新的な設計が注目を集め、最高峰ツール・ド・フランスの表彰台に立つなどして急激に注目を集めました。
ONCEへの機材提供は知名度を上げるだけでなく、最高峰の舞台で戦うレーサーからのフィードバックは更なる品質向上につながりました。
ロードレースにおいてカーボンロードが中心になると、GIANTは炭素繊維からカーボンシートを自社製造できるほどの大規模工場を設立し、品質向上はもちろん低価格化にも拍車を掛けます。

2000年に入るとGIANTはすでにトップメーカーのひとつとして確立されていました。
台湾本国でも世界的な大企業のひとつとして知られており、日本で言うTOYOTAのような地位があります。
台湾は親日国として有名ですが、GIANTも日本とのつながりが強く、東日本大震災の折にはボランティア支援として1000台特別仕様自転車(マウンテンバイク)を製造し、補修用品、装備品と合わせて無償提供しています。

現在GIANTが機材提供している代表的なプロチームは「サン・ウェブ」で、2018年ツール・ド・フランスではサン・ウェブ所属のトム・デュムランが個人総合2位を獲得するなど躍進しています。

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