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玄人「ルック車は買うなよ」

ロードバイクをはじめたい、マウンテンバイクが欲しい、ちょっといい自転車が欲しいという相談をすると、たいていの玄人の方はまず「ルック車は買うな」という忠告をしてきます。
初心者からすると何のことだかわからないルック車ですが、実はどこでも売っていて、普通に見かけるものです。
今回はそれだけ普及しているルック車がなぜダメなのか、そもそもどんなものなのかを解説していきます。

そもそもルック車とは?

百聞は一見にしかず。まずはこちらの動画をご覧ください。

ネット通販で179$だったマウンテンバイクで、ダウンヒルコースに挑戦してみたという動画です。
650Bでフルサスと見た目はダウンヒル用マウンテンバイクと大差ないのですが、最近では使用されなくなったVブレーキです。
結果はジャンプ中にステムが破損しハンドルが回ってしまい落車。しかもブレーキも効かなくなり足で速度調整しています。

この動画に出てきたように、どう見てもマウンテンバイクなのに、実際使ってみるとぜんぜん性能のそぐわない見た目だけの自転車が「ルック車」です。
元々マウンテンバイクに多かったルック車ですが、ロードバイクの普及によってロードバイクタイプのルック車も多く販売されています。

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ルック車はなぜダメ?

上の動画のように故障するのが問題かというと、実際そうではありません。
日本向け商品には「一般公道用」「舗装路専用」という表記があるので、原則オフロードは走れないものとして周知されています。
スポーツ自転車はどれも一定の意図があって開発されていますが、ルック車の目的は見た目を取り繕うことで、マウンテンバイクに見えてもマウンテンバイクの性能を満たしていない、ロードバイクに見えてもロードバイクの性能を満たしていないということになります。
実際舗装を走って壊れるようなものが売られていることは稀で、一番の問題は性能です。

マウンテンバイクであれば動画のように故障もわかりやすいですが、ロードバイクの場合はスピードを出したときの不安定さ、コーナリング、ブレーキや変速の故障が問題になります。
ママチャリレベルの使用方法を考えているのであれば心配ありませんが、そうなると見た目を取り繕うことで重さや設計に無理が出ているので、自転車そのものの性能も下がっているので、最悪同価格のママチャリよりも実用性の落ちたものになっている可能性すらあります。
もちろんレースには向きません。

また、カスタマイズである程度性能を上げることもできますが、基本的な作りが悪いのですぐに頭打ちになり、買い換えたほうが安くなってしまいます。

ルック車は完全にダメなわけではない

ルック車は性能のそぐわない自転車の蔑称として定着してしまっていますが、個人的には絶対的にダメなものとは思っていません。
唯一のメリットは、「安くて見た目がスポーティ」という点です。
おおよそメーカー品の1/3から半分程度の価格なので、とりあえず見た目だけ重視したい人はぜんぜんありです。
本来の性能を引き出そうとすると壊れるだけで、ママチャリと同等の使用法であれば問題ありません。

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ルック車を避けるための基礎知識

メーカーをチェック

プロのロードレースに機材を提供するようなメーカーは、基本的にルック車を作りません。
最も安いグレードでもルック車より格段に性能がよく、品質もたしかです。
ルック車を避けたい場合はまずメーカーをチェックし、ロードバイクやマウンテンバイクを中心に展開し、50万円を超えるようなモデルを販売しているかチェックしてみましょう。
ルック車でもいいやという方も、ルック車なりのグレードがあるので一度検索することをおすすめします。

専門店で購入する

スポーツ自転車には専門店があり、専門店は基本的にルック車を置きません。
スポーツ走行に向かないこと、トラブルが多いことなどが理由と言われています。
販売しないどころか修理受付を拒否する店もあるほどです。
購入店とは保障やサポートなどでも末永くお世話になるので、どこで買うかも良く吟味しましょう。

「シマノコンポ搭載」は罠

ルック車の売り文句に、「シマノコンポ搭載」と書いてある場合がありますが、これは罠です。
シマノのコンポーネントは広く展開しているため今日日ママチャリにも搭載されているので、シマノコンポ搭載自体はまったく売りになりません。
いわば採用面接で「日本語が話せます」と言っているのと同じレベル。
基本的にシマノコンポ搭載は当たり前で、たとえば「105採用」など、グレードが表記されている場合はこだわりを感じられます。

ルック車のカスタム

ルック車もトップメーカーも、基本的には細かいパーツは自社で作りません。
どこから買い上げて組み上げているので、多くのパーツが交換できます。
ただ、引き出せる性能の上限はメーカー品、ひいては高級なものに比べて低いのでやりすぎ注意です。

サドル

サドルは基本的に交換でき、互換性も高いです。
ルック車のサドルは重く、肉厚なのに硬いと言うものが多いので、まず交換してみるとおしりが幸せになります。
安いものだと2000円前後からあるので、カスタマイズしやすいのも魅力です。

ハンドル

ハンドルは唯一素手で触れる部分なので、ここをカスタムすると感触が大きく変わります。
またブルホーンバーに交換すると握り方や腕の角度も変えられるので、疲労も軽減し乗りやすくすることが出来ます。
費用もそこまでかからないですし、見た目も変わるのでチャレンジしてみましょう。

ステム

なじみのない言葉かもしれませんが、ステムはハンドルを固定するためのパーツです。
一見地味なパーツですが、本格的なロードバイクユーザー、マウンテンバイクユーザーは必ず交換するほど重要なパーツです。
ステムの長さや角度で上半身の角度が変わり、操作性や乗りやすさが変わります。
紹介した動画でも、この部分が壊れてハンドルが回ってしまっていました。
ここが壊れるとどうしようもないので、保険的な意味でも交換をおすすめします。

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まとめ

ルック車は性能がそぐわない自転車ですが、かならずしも危険なものとは言えません。
とは言え、スポーツ自転車デビューを目指す方にはおすすめできません。
スポーツ自転車の楽しみを潰してしまうことにもなりかねないので、安くてもいいのでなるべくメーカー品を選ぶことをおすすめします。
もうすでに購入してしまったと言う方は、カスタマイズにも手を出してみましょう。乗り心地も別物にもなり、愛着がわきます。
ルック車はガンだという自転車乗りも多いですが、少ない軍資金でかっこいい自転車が欲しいと言う学生さんなどには適していると思います。
自転車に限らず、特性を理解して楽しんでくださいね。